2007/08/25
土日とも競馬がなかったのは初めての経験である。
その余波で、強行した高知競馬が今年度最高売り上げを記録したらしいが、これは競馬だから分かる。驚くのは、競艇や競輪などもボロ儲けしたことである。競馬がなければ他の博打に走る輩がこれほどいるとは。博打は覚醒剤だ。何かしら打っていなければ死んでしまうどうしようもない人間が、ゴロゴロいるのである。
ボクは前週にソウルのカジノに3日間入り浸っていたので、ギャンブル枯渇病を発症しなくて幸いであった。
それで、競馬代わりに外国映画のビデオを6本も借りてきて、ゆっくり見た。1本2時間として12時間見たということは、いつもなら競馬観戦に12時間費やしていたということに他ならぬ。年間50週で計算すると、こんな穏やかで文化的で平和な時間を、ボクは1年で600時間も損してたということになるのだ。今ごろ気づいてもどうしようもないんだけど。
林野庁が公募した緑のオーナー制度は、官製原野商法である。
国有林を1口50万円で買わせて国と共同所有させ、満期が来たら伐採に応じた収益金を国と分け合うというものだが、輸入木材の増加で国産木材の価格が低迷し、満期が来たときには配当が元本割れ。ひどい人は300万円出して100万円程度しか返ってこなかったらしい。
甘い受益(樹液)を吸ったのは例によって林野庁の役人と天下った老人だけであり、契約時に元本割れリスクが説明されていない以上、被害者は訴訟を起こしてよい。
この前も国は、官製談合に加わったゼネコン各社に何億もの罰金を科した。談合は犯罪だが、国が旗振った談合にいや応なしに応じた企業に、罰金もないもんである。
恥を知れ、日本。年金問題しかり。今、世の中で一番信用できないものは「国」である。われわれは国を信用しすぎなのだ。
農水省の賭場で大損こいてるボクが言うだけに、説得力抜群!
今週は2人の敬愛する天才が亡くなり、ショックを受けている。
1人は阿久悠さんである。元放送作家だ。ボクはこの人のブッ飛び発想にあこがれ勉強してきた。例えば「ペッパー警部」はすさまじい。「これからいいところ」の私たちを、ペッパーという名前の警部が邪魔をするのである。常人の発想では書けない。
もう1人は北欧の映画作家イングマル・ベルイマンである。牧師の息子に生まれながら「神の不在」3部作を世に出した。ここまで気概のある、徹底した親不孝者は見たことがない。主人公が死神とチェスの勝負に挑む「第七の封印」などは、天才を通り越して神の発想である。彼は「神の不在」を説きながら、自身が神であることに気づかないまま死んだ。
予想の「想」は発想の「想」である。穴馬が割り込む展開をいかに想像できるか。いろいろテレビ番組を企画してきたけど、自分が凡人であることを馬券を買うたびに思い知らされるのだ。
今週は弟子が新婚旅行でハワイに行ってやがる。誰もいない島に2人だけで渡してもらえるとヌカしてやがったなぁ。けたくそ悪いので、残された我々はソウルを予約した。例によってカジノ・ツアーである。今年は初参加の弟子が2人いるので、彼らを特訓中だ。
ルーレットは何人かに1人、盤の一定部分に球を集めてしまうクセのあるディーラーがおり、そいつが来てくれた時が勝負である。その時、自分の中で盤を4分割して数字を覚え、同じ目に9点張り続けると勝てる。
ブラックジャックはボクの経験上、平均3時間に1回、流れが来る。その時にいかにチップを積み上げるかが勝負だ。
他にも博打別に攻略法を編み出してはいるが、問題はいずれの博打も、流れが来ていない時に何をするかである。ここらへんが競馬場に行った時とおんなじで、馬券を買うしかないのでだらだら張り続けて負けるのだ。と言っても最近は流れすら来ないんだけど。
村上ファンド前代表の判決は、軽すぎる。11億余りの追徴金は求刑通りだが、そもそも求刑が甘いのだ。
犯行で得た利益は巨額であり、本人がバクチで使い切ったんならいざ知らず、持っているのにハク奪しないのは市場原理にそぐわない。仮にボクが偽造馬券で50億払い戻して逮捕され、罰金10億取られて、あとは2年の実刑でチャラだと言われたら、ラッキーっと指を鳴らすだろう。2年お勤めして40億残るんなら、控訴のしようがないのである。
懲罰とは文字通り、懲らしめ、つまり本人にとって著しく苦痛を伴うものであるべきだ。なのに昨今の競馬界では、降着になった騎手の騎乗停止日を任意で選ばせ、G1には乗れるシステムを提唱するアホな評論家がいたりする。それじゃ「懲りない」でしょ。
ウチでも馬券で負けたら厳罰を科してくれんかなあ。帰宅禁止とか(ラッキーだったりして)。
赤城農水大臣は経費を計上しすぎである。税金泥棒め。
あれが許されるんならば、ボクだって急ぎの原稿を実家で書いたこともあるし、嫁サンの実家で書いたこともある。ラジオドラマのネタ集めのため、実家に旧友を招いて会合したことだってあるのだ(あんな広間はないけど)。もう、何もかも経費にしてやるのである。
単に女性の裸見たさでストリップへ行っても、これからは経費だ。舞台演出の勉強である。経費で風俗にも行ってやる。風俗嬢たちの生い立ち取材だ。難題は、経理担当者が嫁サンだということである。既にここで領収書を通せん・・・。
仕事柄、競馬新聞は経費として認めてもらってるが、これからはハズレ馬券も全部経費だ。馬券を「外さずして」競馬エッセイなど書けるわけがなかろう。
よぉし。今後はハズレ馬券を片っ端から取っておくぞ。決算日までにハズレ馬券に埋もれて窒息死してたりして。
年金も大問題だが、マスコミが裁判員制度を叩かないのは何を考えているのか分からない。のんきにシステムの説明してる場合かよ。
あんなものは徴兵制と同じであり、ボクは認めた覚えなどないのだ。だから、頼まれても断ってやる。断ると罪になるんなら、もう裁判である。裁判員制度の是非を問う裁判だ。
昔、制度導入をアピールする寸劇の台本を、とある弁護士グループに依頼されたことがある。その時、リーダーの弁護士が「何でわれわれが必死に推し進めるかと言うと、導入されたらワシらがもうかりまんねん」とボクに耳打ちした。「へーえ、そうなんですか」と笑いつつ、仕事を降りてやったのだ。何だか面倒臭かったしね。
むしろ導入してほしいのは競馬の裁判員制度である。ボクを徴兵してくれんかなあ・・・。当欄でペガサスファイトを推奨して久々に3連単当てたら降着食らうしね。
1年前にも紹介したのだが、グリーンチャンネルでP1グランプリという企画が始まっていて、自分の持ち駒を10頭登録して得点を競うというゲームだ。
金の馬賞という部門が面白く、入着した馬の賞金額をポイント化し、持ち人数でシェアするというルール。つまり指名馬に人気がなければ着順が悪くても高得点がもらえるわけである。
先頃、昨年度の成績が発表されて、何とボクが1万人中13位!(賞品は10位まで。トホホ)
人生で1万人中13位に入った経験など皆無であり、実力テストでそんな上位に入ったことなどあるわけもなく、釣り大会で優勝したけど参加者100人ほどだったし、麻雀大会は40人ほどだったし、素人時代にラジオドラマの脚本コンクールで佳作を獲ったけど300人ほどだったし、学園祭の女子人気投票で優勝したけど5人だったし・・・。つまり、久々と言うか初体験の快感なのだ。
今年もやるで!馬券買わなくて済むし。
北野義則編著「セレクト 母馬辞典」が出た(祝)。発行は自由国民社。不朽の書「現代用語の基礎知識」を出していながら、母馬辞典も出すのである。変幻自在の出版社だ。
種牡馬ではなく、お母さんの辞典は世界初の試みであろう(インドとかシンガポールまでは調べてないけど)。
懐かしい名牝の足跡をたどれて楽しめるし、今がたけなわ新馬戦の馬券術からPOG戦略まで大いに役立つので、一家に1冊ぜひどうぞ(ちょっとかさばりますけど)。
作ってみて発見したことが2つあり、1つは、「世界初」はしんどいものだということである(死ぬかと思った)。
もう1つは、母親にはお相手次第の子を産む順応母と、自分の遺伝子を色濃く伝える自己主張母がいるということだ。
はてさて皆さんのお宅はいかがだろうか?お子さんで診断を。うちの嫁サンは、アホな父親の遺伝子を打ち消す自己主張母なのであった。よかった。
とある会社の社訓から抜粋。
一、夢と志を持ち、常にチャレンジせよ
一、困難の先に栄光がある、逆境を乗り越えよ
一、物事の本質を見抜け、雑音に動じるな
一、原因があるから結果がある、公正に判断せよ
一、積極果敢に攻めよ、守りは負けの始まりなり
一、スピードは力なり、変化をチャンスと思え
よく読むとこれ、すべて穴馬券道に通ずるものがある。特に最後のなんか、スピードのある馬がダートや重馬場で苦しんだ後の変わり身こそが狙い時なんだと説いてるようで、何だか笑える。
社訓のベースはどこまでいっても「攻め」であり、稼ぐためには攻めて攻めて攻めまくれとあおっているように読める。
一見、痛快でグイグイ引き込まれそうだが、これ、いま話題の介護会社を抱えるグループの社訓である。
攻めの介護。あの時、義母の面倒をここに頼まなくてよかった。