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競馬コラム「地獄の沙汰も3連単」「WIN5 実録 二億円事件簿」アーカイブ
サンケイスポーツ関西版に競馬コラムニスト・北野義則が書き下ろしたコラム「地獄の沙汰も3連単」「実録 二億円事件簿」のアーカイブ。よろしく! 本編サイト「北野義則の秘密の館」ではシークレットメンバー募集中。よろしく!! http://www3.ocn.ne.jp/~manbaken/
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車の免許更新のため、講習に出さされた。更新期間内に2度以上違反したバカタレども(2度以上たまたま捕まった勝負弱い者ども)の集まりである。

 2時間もあり、地獄。休憩時間に講師と交通事故の判決について世間話して気安くなり、退場防止の守備固めをしておいて、後半はうたた寝。

 経験ある方も多いと思うが、最後に安全性テストの自己診断をやらされる。○が多いほど、ドライバーとしての適性を欠くというわけだ。

 「ちょっとしたことでイライラする」「カッとなると自分を見失いやすい」「他人の話を聞かない」「人前ではつい見栄を張ってしまう」…。並ぶ項目は、そっくり馬券師診断に使えたりする。

 「おもしろ半分で、つい無茶なことをしてしまう」。これ、何でアカンの? たとえばうちの会社の場合、ボクが馬券の的中自慢をすると、弟子が勝手に高級料理店を予約していたりする。「何すんねん」とは言うが、内心は「おもろっ」とほくそ笑んでいるのだ。

 無茶なことをするからこそ、人生は楽しいのである。でないとWIN5なんてアホなこと、2日も続けてやってられん。
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 いつもWIN5戦線をともに戦ってきたK氏が急病で入院。本人から電話があり、退屈でしゃあないし、手術で死んだら永久に会えないので、すぐに来てくれと言う。見舞の催促である。

 早速、不良中年をかき集め、ボク自慢のカジノ道具一式と本物のチップをジュラルミンケースに詰め込んで出動。談話室にマットを広げて開帳しようとしたら本人がビビり出し、ナースステーションが横にあるので無茶だと言う。そんなん知りまへんがな。後で怒られるの、アンタだけや。

 仕方ないので病気の経緯を聞いてあげると、発症から救急車に乗り、検査して転院するまで、立て板に水で話し出す。元気、元気。途中で質問すると、その話は後やがなと怒られる始末だ。話は完全にパッケージされており、どうやら見舞客全員に同じ話をくり返しているようである。

 おもしろくも何ともないのでサンスポを渡し、今週のWIN5で、予想した馬を買い目に加えてあげます。真剣に予想しときなはれと言い残し、さっさと帰ってやった。

 ドカンと当たれば病気も吹っ飛ぶだろうし、彼のためにも頑張りたい。まあ、ダメだろうけど。
 今週はテレビで竜巻や洪水の恐怖映像ばっかり見せられて、そもそも日本列島なんて、人間が住むこと自体、無理なのかも知れんな…などと考えた(手遅れだけど)。

 そんななか、自分はよく無事にここまで生きてきたなあと、妙に感心する。奇跡かもしれんと。皆さんも今生かされていることに感謝し、みみっちい争いごとから手を引くべきであろう。お釈迦さんか、わしは。

 というわけで、大整理ノートを作成した。タイトルは「死ぬまでにしたい10のこと」(同名スペイン映画のパクリ)。今後の目標整理にもなるので、ボク同様、人生の後半に差しかかった方には超オススメである。

 まずは趣味の外国映画鑑賞だが、現時点で8600本制覇。目標の1万本達成まで死ねない。

 本誌の釣り欄でたまに見出しになる50センチ超えのチヌだが、ボクは8匹釣っている。60センチを釣るまで死ねない。

 あとは、娘の結婚相手を拝むまで死ねないとかいろいろあるが、やっぱり一番は、WIN5で最低でも1億ゲットしないと、絶対に死ねない。恥ずかしくて棺桶に入れないのだ。となると、永遠に死ねないのかも。
 勝負弱い人間って、勝負弱いモノに自然と惹かれてしまうものなんだろう。絶対に。でなきゃ、阪神ファンなんてとっくにやめているのだ。

 巨人に3タテ食らわすどころか、逆に食ろてどないすんねんな。麻雀の誘いも断って走って帰宅し、3試合とも6時前からテレビの前にスタンバイして最後の最後まで声張り上げたボクの身にもなれ。ボクの10時間を返せ。青春返せっ。

 というわけで、風呂場で当たり散らして洗面器にヒビ入れて嫁ハンに怒られながら、ああ、巨人ファンなら人生楽しかろう…などと考える。「ここで打て」という時に打ちよるんだから。そらストレスも溜まらんわな。

 昨日もまだ怒りが収まらず、釣竿とリール一式4万円分買ってやったのだ。ザマミロ。買い物でうっぷん晴らす女性の気持ちがよく分かる。店も「ヤケ買いセール」なんてやったら案外、儲かるかもよ。特に競馬やる奴なんて皆、金銭感覚が狂ってるので、馬券で負けたと思えば何だって買いよる気がするけど。「馬券買うつもりでコレ買いましょう」なんてセールの文言、どーです?

 さあ、WIN5もヤケ買いするぜっ。
 今どきの若いモンの流行には嘆かわしいものが多々あって、そこがオッサンだと言われれば、その通りである。ただ、こちとら格好いいオッサンだと思っているので、自分の趣味や行動に何を言われようが、微動だにせん。だから、彼らの流行にも口は出さないのだ。

 しかし、これだけは言うぞ。バイト先の飲食店で冷蔵庫の中に入った写真をネットを通じて見てもらうのが流行とは、嘆かわしいにも程がある。非常識なわりに軟弱で、つまらん写真ばかり。つまり、見せ場ナシだ。どうせ入るんなら、アナコンダの檻にでも潜入して格闘してみろ。若いんなら、もっと決死の思いでやれと言いたい。

 堂々とUPしたいのなら、一番のオススメは、払い戻しの高額窓口で帯封を受け取っている瞬間をパチリと撮った写真である。格好いいじゃないか。ボクは必ずすいている平日に行き、秘書に撮ってもらっていて、結構笑える(警備員さんにも一緒に写ってもらいたいが、よく断られる)。

 2億円の札束でピラミッドを作り、その上でガッツポーズする写真をUPしてやるので、若者どもよ、待っとけ。いつになるか約束できんけど。
 今年も高校野球で泣きっ放しだ。もらい泣きというのはどう考えても得であり、もらえる物はもらわな損である。

 もらい泣き希望者にコツを伝授だ。全試合録画し、早送りしてポイントを整理。どこがどうなればというドラマを手早く構築し、最終回だけ真剣に見る(同じ要領で競馬は全レース3~4角中間まで早送りし、前にいる3頭の馬番をメモ。直線だけ真剣に見る)。

 今大会では浦和学院の小島投手が9回2死で降板させられて泣き崩れる姿を見て、思い切りもらい泣き。8回に無死満塁のピンチから、3者連続三振。ここで精根尽き、9回に足がつったのだ。しかし彼は、降板を命じる監督に向けて首を横に振り、「絶対替わりません」とアピール。続投してヒットを打たれ再び命じられるが、口を真一文字に結び、またまた首を横に振ったのである。

 こんな格好いい若者を息子にほしいのだ。目上の指令に毅然と首を横に振れる若者が、今どき、どれだけいるだろう。

 乗り替りを命じられた若手騎手よ、一度、首を横に振ってみろ。そのぐらいの根性で、おっちゃんが買うたってる穴馬をちゃんと持ってきてみ。
 当欄に示した通りにWIN5を買っているのかという質問を受けるが、ほとんどの場合、買っているのである。そしたら相当負けてますやんという声が聞こえてきそうだが、ご心配なく。えげつないほど負けている。もう、イジメだ。

 これほどまでにイジメられたのは、中学時代に立入禁止の穴場で釣りをしていて、3人組のオッサンに「お前らここは立入禁止じゃ出ていけっ」と脅されて追い出され、3人だけで釣りを楽しまれて以来の経験である。

 先週の3発目(札幌日経オープン)は無茶苦茶になると確信して全馬買ったところ、首尾よく単52倍のセイカプレストが勝って、満貫のイシャテン。なのに4発目で3番人気のメイショウナルトを外して終了である。

 何がツラいって最初はこの馬に◎だったのだ。それが原稿を出す直前に魔が差し、何だかんだ言うても夏はエクスペディションだわな…と書き換えて地獄に滑落。ラスト5発目は当たったが人気馬だったので、クソ、100万ぐらいのを獲りそこねたと悔やんでたら、800万てっ。死にますわ、ほんま。

  もう、とことん行ったるわいっ。暑いし。
 今週、阿倍野の夏祭りで、当たりクジのないくじ引きで客から金をだまし取ったとして、夜店の露天商が逮捕された。

 クジは60番から100番までが当たりで、それ以下はハズレ。プレステなどの人気ゲーム機が当たるとうたっていたが、実際には59番までのクジしか入れていなかったのだ。1回300円のクジに1万円以上突っ込んでハズし続けたマジメな客がいて、不審に思って警察に駆け込んだらしい。

 しかしこれ、夜店の露店に限った話じゃないかも知れんぞ。WIN5だって、2億当てた人が実在するのか、その証拠がないのだ。当てた本人が名乗り出ないので、「何でこんな馬買えるねん」という問いにも、誰も答えてくれない。胴元が密室で「3人当てたことにして1億ほどキャリーオーバーさせとけば、来週は客が増えるやろ」などと仕込んでいないとも限らん。いや、仕込んでるに違いないのだ。そしてボクみたいな優柔不断でお人好しで、負けず嫌いのええ格好しいの、意志が弱くておだてにも弱い連中をダマくらかしているのだ…などと考える、こんなネガティヴ人間に成り下がってしまうほど当たらんぞ、WIN5!
 英王室の王子誕生、おめでとう。と、ひとまずお祝いを述べておき、とにかくこの国には驚く。王子の名前まで賭けの対象とは。ジョージに決まったが、それが1番人気だったのがまたすごい。

 しかしこれは、公正な賭けとは言えない。発表前に王室に近い者が友人に漏らし、友人がボロ儲けして漏洩者にキックバックすることも可能だからである。お国柄が大らかだからこその賭けであり、性別当ても同様だ。それなら、体重を賭けてほしかった。選択肢が多いし、結果3800グラムはかなり大きな子で、大穴馬券になったに違いないのだ。

 「まだマシ」がキーワードだった今回の参院選は、押し出された人気馬がそのまま勝って馬券にならなかったろうが、AKBの総選挙は8連単などで賭けても面白いだろう。賭けとなると目の色変わるオヤジたちも参加し、情報欲しさに若者との交流が増えるからである。逆に、週明けごとの株価当てなどもいい賭けだろう。若者が経済に興味を持つからだ。

 賭事をマイナスにばかり捉える発想は貧困である。国民が何にでも興味を持って考えるイギリスという国は偉いのだ。
 クソ暑いのにエアコンと、ついでにテレビまでぶっ壊れた。修理を依頼すると、部品がないので買い替えなはれと言う。いつもこれである。今は「部品は10年」と覚えてほしいだと。誰が覚えるかぃ。20万のエアコンが10年でぶっ壊れたら、電気代以外に年間2万も払う計算。家電各社の戦略には頭が下がるのだ。

 情けないが、言われるままに電機店へ。値引きしない代わりにポイントカードでサービスするという大型店が増えたが、これは論点のすり替えであり、体よく店に囲い込まれるだけだ。断然、値切れる店に直行である。

 会社の経費で購入するが、残高がこれだけで…と思い切りサバを読んだ予算書を提示すると、敵はひるみよった。何とか予算内に収め、うちでまとめて買ってもらおうと頑張りよるから面白い。4万近く値引きさせたら一緒にいた嫁ハンが感動し、これからは市場の買い物にも毎回ついてこいと言う。誰がやねん。

 「WIN5で2億当てたらお前もセレブ。値切りとおさらばや」とかましたら、「あなたが値切り症やから当たらへんのよ」とのご返答である。う~ん、いつもながら鋭い嫁ハンだ。
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