大地震以来モヤモヤしてたんだが、気晴らしにと釣りに誘われ、久々に串本を訪れた。養殖イカダの外側に小舟を掛けて糸を垂らす優雅な遊びである。
報道は少ないが、串本でも津波の被害を受けてイカダの半分が消失。出荷直前のマダイが全部アウトで、大損害とか。見慣れた光景が様変わりしていて、余計モヤモヤしてきた。
このあたりは、南海地震が起こると津波が来るまでわずか6分だとか。どこへ避難するべきか、船長と真剣に協議する。
12時間頑張り、イカダの周囲を回遊する天然マダイを4尾ゲット。最高は50センチで、強烈な引きを味わい、腕の痛みに耐えてにぎりずしを作って食べ、死ぬほどうまかった。「あけみ丸」のホームページに、魚を並べてガッツポーズするボクの写真が出ているので笑ってほしい。
競馬の方は長い間ガッツポーズをしていない。荒れる桜花賞をガツンといわして、久々に払い戻し窓口を訪れてみたいと思う。
大津波で助かった人の証言を聞いてると、人間の命なんてまさに紙一重だとつくづく感じる。自分が生きてること自体が奇跡だと思えてきて、何だか謙虚な人間になりそうだ。
自分も災害や事故に遭ったり意識を失った時に備え、QQノートなるものを作成した。救急に加え、クイック&クエスチョンの意味もあり、なかなかのもんだ。ゲン悪いとか言わずに皆さんもどうぞ。家族のためだ。
中身は、まずは本紙を含めて連載が3本あるので、各担当者のケータイ番号や放送局窓口の連絡先一覧。他に業務書類の内容、車の処置や、口座にパソコンの暗証、貸借金や隠し財産、隠し子の有無、変な会員になってないかなど、やましいことはほとんどないので、すべて書いた。
絶対に忘れてはならんのが的中未換金馬券の保管場所だが、読んだ嫁ハンが「当たり馬券なんかまずないねんから、この項目は削除したら」だと。あまりのキツいお言葉に早速、意識を失いそうになったのである。
原発事故が終息しないどころか、悪化の一途だ。信じられん。
ボクは18年前、大津波直後の奥尻島を取材した時、ズンベラボウになった港町を目の当たりにして震えた。果たして福島原発の設計者たちは、奥尻を視察したことがあるのだろうか。特に、制御室を海側に建てていたのには驚く。
浜岡原発の写真を見て恐ろしくなった。浜辺からなだらかな直線上に原発が建つ。今回の半分の津波でもイチコロであろう。同じことになる前に止めなさい。知らんよ。
「想定外」と言えば何でも許されると思っている人たちがいる。今回、誰がどんな発言をするかテレビで厳重に見張っているが、東電はじめ「想定が甘かった」と謝罪した関係者は皆無である。
自分は大穴党でよかった。超人気薄の馬でも突っ込む「想定」ができるので、総流しで大万馬券を引っ掛けることがあるからだ。だが「多点張りで負けたら大損する」という想定ができないのが玉にキズである。いや、致命傷かも。
まだ娘が幼い頃、家族で気仙沼を旅した。地元で「ホシ」と呼ばれるサメの心臓が珍味で、カニなど海の幸があふれて最高だった。
漁港でカツオ漁船の水揚げを見ていると、船長が「娘さんに食べさせてやれっ」と丸々太ったカツオを3本、ボクに放り投げた。礼を言い、入れ物を探していると、おかあさんたちが箱をくれて、ついでにホタテを詰めて、梱包までしてくれた。ボクは旅みやげを、港だけでタダで調達してしまったのである。
太っ腹船長、やさしかったおかあさんたち…。その笑顔がまだ脳裏にあり、被災されたことを思うと泣けてくる。近く訪れ、何かお役に立てればと思っている。
はっきり言って、バクチを打ってる場合ではない。こうなりゃもう、無茶苦茶買って思い切り金をすり、吸い上げられた金を被災地で使ってもらうしかなかろう。共感いただける方は、ただ今より合言葉を発表するので気合一発、ご発声よろしく。「さあ、今日も負けるぞっ」。
木曜日、娘と井上陽水のコンサートへ。7回目だが、今回は1月の2日にチケットを押さえたのが功を奏し、実に最前列のほぼ真ん中だ。陽水との距離、約3m。こんな位置から彼の声を聴くことは、二度とないだろう。
♪窓の外にはりんご売り。声を枯らしてりんご売り。きっと誰かがふざけて、りんご売りの真似をしているだけなんだろう…彼自作の名曲「氷の世界」の導入部だ。狂人である。
他にも名曲は山ほどあるが、どの詩からも、何物にも囚われない、奇抜で突飛で奔放な発想がほとばしる。そんな狂気に魅せられ、物書きを生業とする自分は、彼にどこまで近づけるかと頑張ってきた。周囲に狂人と言われて嬉しかったことも何度かはある。しかし、とても勝てん。
そこで、競馬の分野で狂人になれたらと始めたのが当コラムだ。予想の「想」は発想の「想」である。これからも狂人予想で突っ走るので、くれぐれも、まともな方は参考になさらぬよう。
2011/02/26
ニュージーランドの地震で気が重い。若くて志の高い人ばかりが被災しており、どう考えても理不尽である。
実はボクの前・秘書も今、現地にいる。さすがに心配したが、どうやら無事らしい。彼女の場合はフラチな動機で、女優を目指しての留学。大学で演劇を専攻後、ハリウッド女優になるという幻想を抱き続け、ついに渡米を決断しよったわけだが、あっちには女優志願者が腐るほどいてるから、裏をかいてニュージーランド出身の女流監督ジェーン・カンピオンの関係者に接近したらというボクの助言を真に受け、カンピオン作品を片っ端から見たあと、本当にニュージーランドへ行ってしまいよったのである。ほんま、うかうか冗談も言えんのだ。
今、何かを買うと自動的に数%が寄付されるとういうシステムがあるが、馬券にも導入すればと思う。被災者の役に立てるんなら、今よりもっと買うぞ。今までJRAに多額の寄付をしてきたが、そっちのほうがよっぽど気分がいいのだ。
小倉の1950万馬券には驚いた。勝ち馬は9番人気だったが、自分の◎だった。しかし、それがどうした。起きたらレースが終わっていたではないか。
的中馬券は2票だったが、もしボクがそこへ1票投じていたら配当は1300万に下がる。新記録馬券をゲットして喜んでる方、ボクの寝過ごしに感謝してもらいたい。な~んて、こんなこと言い続けたまま死んでいくんだろう。
今回興味があるのは、あれを当てた人より外した人だ。1、2着がハナ差だったが、逆なら3400万馬券で、的中者は全国でただ一人。この人の近況が知りたい。あれからわずか1週間、おそらく、まだ寝込んでおられるに違いないのだ。高熱と悪夢にうなされておられるだろう。家族に当たり散らし、割れた茶碗が散乱してるかも。判定した審判の暗殺計画を立ててるかも知れんぞ。
とまあ、自分ならそうなるかもと可能性を列挙してみた。ボクをこんなネガティヴ人間にした競馬を恨むのである。
十三の第七藝術劇場という小劇場に2日続けて通った。ゴダールのフランス映画で、ちょっと貴重な作品が上映されたからである。
これでゴダール作品は44本見た。相変わらず難解で苦痛だが、なぜかこの苦痛さがたまらん。客席はボク同様、若い頃に彼の狂気に魅せられたまま抜けられなくなったオッサンがほとんどである。皆、苦痛に顔をゆがめたり寝てしまったり。そして帰りのエレベータ内で、開放感から安堵の表情に変わる。
ボクにはマゾヒスティックな資質があると思う。百万馬券が出るレースしか参戦しないと決めているため、難解なローカルのフルゲート短距離戦にばかり手を出してはことごとく玉砕し、ボロボロになりながらも、何だかすがすがしいのだ。最近は「さあ、今日も負けよかっ」と気合を入れて家を出る。病気である。
狙いが大きいと、ニアピンで20万馬券程度を獲りそこねても、ビクともしなくなるのがメリットだ。さあ、皆さんもご一緒に。マゾ馬券。
相撲界が八百長問題で大騒ぎである。これを肯定するわけではないが、八百長があるからこそ盛り上がった場所もあったわけで、それも含めて「興行」だと開き直ればと思うんだが、理事長は「過去には絶対ない」などと、また調べもしないで発言しよった。安易な人だなあ。
八百長どころか、驚いたのは消去メールがあそこまで復元できることである。これはうかうかしとれんぞ。怪しいメールをいくらコマメに消していても、サツにガサ入れでもされようもんなら一巻の終わりである。痴漢で誤認逮捕でもされたら頼りは家族だけだが、その家族に一番敵対視されるわけだ。たとえ被害者が告訴を取り下げても、嫁ハンに「いいえ、この人はやってます」と足引っ張られたりして…。
馬券の購入履歴がバレたら困る人もたくさんいるだろう。買いすぎるのも問題だが、買ってなさすぎるのはもっと問題である。「ほな、何に使ったん?」という詰問にビビらないよう、返事を用意しておこう。